以前サディストは努力次第で誰でもなれる、という話をしましたが、それは「マゾヒストを満足させられるパートナー」になれるという意味でした。
しかしそれではMが満足するだけで納得いかない、という人もいるでしょう。
ではパートナーを痛めつけて本当に満足できる真のサディストとはどんな人なのでしょうか?
●Mは肉体、Sは脳で快楽を得る”変態”
Mはアスリートに多いという話からもわかる通り、Mは自らの肉体に与えられた苦痛を快楽に変換する才能を持つ変態であるのに対して、Sは自ら調教したMが悦んでいる姿を目で見て楽しむ、つまり視覚から得た情報を脳で快楽に変換する変態なのです。
Sは、「これをこうすればMはこんな反応をするだろう」という想定をした上で、Mを調教し、Mが想定通り、若しくはそれ以上の反応を示した時無上の悦びを得ることができます。これはどこか科学者に似ている気がします。
反対にMは、これからやることの意味も考えず「主人の命令だから」やる、主人に喜んでもらうためならなんでもする文字通り犬のような存在ですね。もちろん犬といっても誰にでも従うわけはないので、主人であるSは自分に従うようにMを躾けなくてはなりません。
●愛があれば万事OK。
自称Sだけど科学の実験なんて興味なかったし才能ないかも…と思ったあなた、ご安心ください。科学者のような人だけがSになれるわけではありません。
例えばお尻を叩かれて「痛い!」といいつつも悦んでいるパートナーを「かわいいな」と思えたらもう立派なSです。
SM愛好者といえど少し異常な性癖を持っているだけで、そんな性癖さえも愛せれば何も問題はありません。
互いを思いやる心あってのSM、ということをお忘れなきよう。